お気に入りのTシャツ~ほろ苦く甘い思い出の一枚~
今週のお題「お気に入りのTシャツ」
9月下旬まだ残暑が厳しい中で、高校生活最後の体育祭が始まろうとしていた。
当時、帰宅部ではあったが運動には少し自信があり、思春期の男子感満載でまあクラスの女子に良いとこ見せ株をあげようとか考えていた。
(しかし、顔面はお世辞込みで下の中位😭)
もちろんクラスに気になる子もいた…
クラスで1番可愛いとかそんなことも無く。丸顔小柄で前に出るのが苦手で、集合写真も控えめにピースしながらでも顔は横向いてるようなシャイな女の子であった。
ちなみに少し恥ずかしい事があるとすぐ赤くなり、その顔がまた素敵過ぎた😌
体育祭では例年クラス毎に色の違うTシャツが配られ、クラス毎に文字を書いたり、絵を描いたりして一致団結する。
ちなみに私のクラスではなぜか〝一世風靡〟の文字を背中に書き、私個人のTシャツには〝ADSLメガネ〟〝メガアスリート〟など悪ノリ全開の言葉が描かれていた。
ちなみに筆者は30代なので一世風靡は世代ではないのだが…
クラスの女子がどこからか調べてきたみたいだった…
そして当時のADSLはちょー早かった。
体育祭の種目は綱引き、借り物競走、応援団による応援合戦、クラス対抗リレーの順であった。
最後のクラス対抗リレーまで順調に進んでいきクラスの順位も3位、最後のリレーで1.2位を取れば他のクラス次第では優勝も見えていた。
最後のクラス対抗リレー私は選ばれた4人の中におり、3番手で走る予定であった。
そしていよいよスタート!
第1走者 トップ!
第2走者 僅差の2位!
そしていよいよ私の出番!
バトンをもらった私はすぐに加速!
トップでコーナーへ……そして転倒……
結果 最下位…
第4走者 やっぱり最下位…
そう私が転倒してしまったせいでぶっちぎり最下位…
正直泣きそうになりながら教室に戻りました。
良いとこ見せようとかそんなレベルでもない、今すぐにでも帰りたい…
自分の机にうつ伏せになっていた…
そんな時でした。
私のTシャツの背中に何か文字を書き始められたことに気づき、
もうどんな悪口書かれようが仕方ないと思っていた。
そんな矢先、ひょいっと私の顔を覗き込み、一言〝ドンマイ!〟と声をかけてくれた
しかもまさか好きな人が…
とてもシャイな子で普段そんなことするタイプの子ではなかったのでびっくり!
思春期真っ盛りの私はとても単純でした。
それまで地獄の底に落ち込んでた気持ちも自分から自虐ネタにし笑いに変えるくらいまで復活を果たしました。
結局、思春期特有の恥ずかしさや斜に構える感じが邪魔をして彼女とのそれ以上の発展はなかったのですが今でも忘れられない大切な思い出です。
そして今でも実家のタンスの中には背中に〝ドンマイ〟と小さく書かれた
お気に入りのTシャツが眠っています。
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